草木萠動

風光り、天地間の万物は芽生え、生き生きと栄える時節が到来しました。

第一週目の授業では、和哥「春よみける歌の中に」を合吟いたしました。

色調鮮やかな、活気に満ちたこの和哥を歌えば、心身ともに陽気が発散されること請け合いです。

 

■和哥紹介

 

燕 す    春

飛 く    よ

び す    み

く く    け

る と    る

       歌

春 生    の

の ひ    中

山 た    に

畑 つ 

  麦 

  に 

 

  腹 

  す    橘

  り    曙

  て    覧 

 

■意味

すくすくと伸び育つ麦に、腹を擦るかのように燕が飛んで来る春の山畑であることよ。

 

■作者 橘曙覧

江戸後期の勤王の歌人、越前国福井の人。本居宣長門下の国学者田中大秀に入門。